大学生が消防団に入るならば、地元の消防団に入ってほしいという話
こんにちは、消防団員の杉浦かおるです。
自分は消防団員として、5年間活動しており、現在班長の仕事を賜っています。
研修で他市の消防団の幹部と関わったり、自分の活動の中で確信したのですが、大学生が消防団に入ることは将来のためになるのではないかと思います。
コロナでサークル活動が行えていなかったり、就職活動の際の「ガクチカ」に困っている大学生の皆さんにおいては、消防団への入団を検討してみてはいかがでしょうか?
消防団は18歳から入れる
消防団は非常勤の地方公務員という身分になります。
少額の報奨金や出動手当は出るものの、形としてはボランティアに近いです。
この消防団には18歳から入団が可能です。
つまり、大学1年生の時から入団が可能なのです。
消防団への入団方法
大学生が消防団に入る場合、大きく分けて2つの方法があります。
学生消防団を通じて入団する
こちらは、大学の中に消防団機能を持った組織があったり、機能別消防団として消防の啓発活動を行うことが多いようです。
こちらに関しては都心部や地方都市など、比較的都会に組織が形作られているようです。
自分は田舎に住んでいるのであまり詳しくはありませんが、機能別消防団ですと活動範囲が限定されているという点で一般の団員よりも活動するうえでの負担が少ないかもしれません。
ただ、学生消防団については都道府県や市区町村ごとで様々な形がありますので、通っている大学や住んでいる自治体等のWebサイトで確認されることをお勧めします。
メリット
- 学生だけで構成されている場合が多い
- サークル感覚で行える
- 比較的負担は少なめ
デメリット
- 活動内容が制限されることもある
- 学外の人間と関わることが少ないかもしれない
- 田舎には存在しない
一般の消防団員として活動する
もう一つは普通の消防団に入団して社会人の消防団員と一緒に活動する方法です。
自分の分団にも大学生が入団して活動しています。
自分はこちらの方しか知りませんが、社会経験という観点からは断然地区の消防団に入団した方が優れていると思います。
大学生という身分であって、バイト以外で社会人と触れ合う経験はまずないかと思います。
さらに、消防団活動は、一般の団員と同じです。(一般団員だから当たり前だけど)
日曜日の5時に起きて消火栓を点検したり、台風時には土嚢を積んだり(もちろん地震や津波なんかの時には命を懸けることになります)など、地域の防災の最前線として戦うことができます。
後輩の大学生の子は、実際の火災時に最前線で放水した、なんてことも体験しています。
個人的には若い人がいるだけで戦力になるので、一般の団員として消防団に入団してくれると嬉しいなと思います。
入団する場合には、分団に学校の先輩や高卒で働いている同級生がいたほうがなじみやすいと思います。
もし、そのような人間関係がなければ友人数人でまとめて入団するといいかもしれません(悪魔のささやき)
メリット
- 一般の団員として活動できる
- 社会人としてのつながりができる
- 会社を紹介してもらえるかも…
- 人間関係を学ぶいい人生経験になる
デメリット
- 学生消防団より大変
- 同級生や知り合いが分団にいないと入ったあと苦労するかも
総評:学生消防団もいいけど地元の分団に入るのも悪くないよ
田舎に住んでいる消防団員としては、実家から大学に通っている人であるならば地元の分団に入ってほしいなと思います。
大学で活動する消防団ですと、あくまでも大学内及び大学のある自治体での活動が主になると思います。しかし、実家生ならば実家にいる時間の方が長いこともあり、実際の災害が発生した際にどちらにいることが長いのか?ということを考えてみてください。
学生消防団において大学生同士で活動するのも悪くないかもしれません(大学生同士で活動しているのがすべてではないともいます)。
しかし、地元の分団で活動し、若い力で地元を助けていただけると一人の田舎の消防団員としてうれしいなと思います。