【レビュー】最軽量・超コンパクトで魅力的なポテトチップレンズ「VILTROX AF 28mm F4.5 FE」

こんにちは、杉浦かおると申します。
今回はVILTROXから発売された「VILTROX AF 28mm F4.5 FE」についてのレビューをお届けします。
このレンズは、フルサイズ対応でありながら非常に軽量・コンパクトなサイズ感が特徴です。旅先や日常のスナップ撮影での利便性を重視する方にとって気になるレンズではないでしょうか。今回は、このレンズを購入してα7cⅡに装着し、新潟旅行をしてきましたので実際に使用して感じた点を、ご紹介していきます。
デザインとビルドクオリティについて

VILTROX AF 28mm F4.5 FEは、いわゆるパンケーキレンズに相当します。
VILTROX社自体はパンケーキレンズよりも薄型であることから「ポテトチップレンズ」と呼称しているようです。
レンズ自体はプラスチック製ですが、パッと見ると金属製に見える高クオリティ。一見フォーカスリングのようにみえるギザギザですが実際はレンズ交換時の加工です。

後玉がやや飛び出しており、保管には注意が必要そう。また、USBタイプCの穴がありファームアップデートにも対応しております。
本レンズの特徴としてレンズシャッターが付いていることが挙げられます。後述しますが、これは最高に便利です。

これでいて実売価格は13,000円程度ですから破格です。
【ポイント】
- 重量:約60g
- 厚さ:1.53cm
- 絞り:F4.5固定
- レンズシャッター付き
レンズのコンパクトさについて

また、selp1650やsel40f25gなどのEマウントのコンパクトな単焦点レンズ中でも圧倒的に小さいレンズなのも特徴。
実際にそれらのレンズと比べてみるとその違いがよくわかります。

フルサイズ対応のEマウントレンズの中ではぶっちぎりでコンパクトなのでサイズ、重さに不満を感じる人は0でしょう。

画質と描写力
総評として自分が日常的に使っているタムロン28-200やSONY40mmF2.5Gに比べると劣る印象です。
全体的にぼやっとしており、ピントの山が外れている部分のボケが特に見苦しく感じられます。
とは言っても40インチモニターで見るとわかるという程度ですのでインスタに上げる等スマホサイズなら画質は特に気にならないと思います。
また、四隅も中央に比べてそこまで落ちる感じはないことから思ったより画像の均質性は高そうな印象です(これは詳細なレビュアーさんの記事を待ったほうが良いでしょう)
使い勝手とオートフォーカス性能
VILTROX AF 28mm F4.5 FEにはオートフォーカスのみです。
決して爆速というわけではありませんが、必要十分でスナップでも特段困ることはないと思います。
また、スナップ撮影をするときはカメラを構えたまま左手人差し指でレンズシャッターを開け閉めすればすぐに撮影できることから非常に便利です。
MFがないのが残念ですがサイズや値段を考えると割り切りと言えるでしょう。
実際の撮影してみての感想
α7cⅡにVILTROX AF 28mm F4.5 FEを取り付けてから新宿周辺の散歩と新潟出張に持ち込み気楽にスナップ撮影をしてきました。
このレンズは小さいので本業の出張時にも荷物にならず便利ですね。
なお、一部傾きを修正した以外は撮って出しです。
街歩き・スナップ撮影

小型・軽量でかさばらず、出かけた先でスムーズに取り出してサッと撮れる点が大きな魅力です。広角28mmの画角は普段使いのスナップレンズとしても最適です。
特にカスタムボタンにAPS-Cクロップモードをあてがっておけば42mmという標準域レンズとしても使えるため、実質的に28mmの広角と48mmのやや広角標準レンズという運用が可能です。
画角としてはスマホに近く、クロップモードも考えるとフルサイズセンサーのスマホカメラのように気楽に撮影できることが良いと思います。
また、レンズシャッターが存在していることからレンズキャップのつけ外しから開放され、「気になったらすぐ撮影」してしまったため普段よりも撮影枚数が増えました。
1点注意ですが、このレンズはあまりにも軽く、小さいことから歩きながら撮影することが多くなります。そのせいか手ブレ写真を量産しがちです。

オートモードのシャッタースピードの下限を1/30にしていると意外と手ブレするため、シャッタースピードを1/50ぐらいに上げておくと写真の歩留まりが上がるかもしれません。(クロップを考えると1/80固定でもいいかも)
【ポイント】
- APS-Cモードを活用すると便利
- 街歩きや旅行時に相性が良い
- 手ブレ・シャッター速度に注意
風景・旅行撮影

広がりのある28mmの視野は、風景撮影でも大活躍です。多くのスマホカメラの画角でもあることからカメラ初心者でも使いやすい印象です。
F4.5ですが、真っ暗以外は意外と撮影できます。このためF値で困ることは少ないです。ボケやパンフォーカスという点ではデメリットですが…。
注意点として、このレンズはあまり寄れません。このためテーブルフォトはクロップを活用する必要があるでしょう。

また近接撮影では風景に比べると解像度が有意に落ちる印象。
接写は苦手であることは間違いありません。
【ポイント】
- 旅行時に相性が良い
- 自然な雰囲気での風景撮影に適する
- 接写は苦手
VILTROX AF 28mm F4.5 FEをおすすめする人
広角単焦点初心者

自分のように普段は望遠や標準域を多用し、広角単焦点を持っていない人にVILTROX AF 28mm F4.5 FEはおすすめです。
使わないかもしれない広角単焦点に大枚を払うのは気が引ける方であっても13,000円ほどで購入できることからダメ元で購入することもおすすめです。
APS-Cのユーザーも42mm相当レンズになる

APS-Cですと35mm換算42mmという使いやすい画角になることからα6000番代のAPS-Cカメラユーザーにもおすすめできるでしょう。
SONY純正のパンケーキレンズより新しい設計のレンズかつ値段も安く、フルサイズとも使い回せるためサブカメラとしてAPS-Cを使っている人にもおすすめできます。
とにかく軽いレンズを求めている方

お出かけの際にカメラを持っていくか悩み、持っていかずに後悔した経験は誰しもお持ちだと思います。
スマホよりきれいでかつ高機能なカメラを携帯できるという点で常に持ち運べるレンズです。
脇差やバックアップガンのようなレンズといってもいいでしょう。
まとめ:総合評価

VILTROX AF 28mm F4.5 FEは、日常的に持ち歩くのに最適な広角レンズとして、多くの場面で活躍すること間違いなしです。軽量かつコンパクトなため、カメラを持ち出す機会がを増やしてくれ、撮影へのモチベーションを上げてくれるレンズとも言えます。
オートフォーカス性能も必要十分で、初心者から上級者まで幅広く利用できる一本。レンズシャッターが付いていることから気楽にバッグや首からぶら下げたままにできます。
13,000円代で購入できることから財布にも優しく、値段を考えれば大満足。
とにかく軽くて持ち運びやすいレンズが欲しいという方は是非購入してみることをおすすめします。
総合評価:4 / 5
- 長所: 超コンパクト、超軽量、広角画角
- 短所: 画質はそれなり、接写が弱い
おまけ:外装等




おまけ:作例








