SEL50F18FをSIGMAF2DGDNにアップグレードしてみた感想
SONYのα7Ⅲで使っていた50mm単焦点をグレードアップすることにしました。
以前使用していたのはEマウントの撒き餌レンズとして有名なSEL50F18F。
オートフォーカスが20年前のコンデジみたいにジージー鳴るうえ合焦が遅いことで有名です。
主に自分はストリートスナップや夜景、バイクの写真など、静物をメインに撮影してきましたのでそこまでネガは感じませんでした。
今回新しく購入したのはSIGMAの50mmF2DGDN。
色々なカメラレビューサイトにおいても非常に評価の高いレンズです。
同じ焦点距離のレンズでもそこまで変わるのかと少々気になったので購入してみました。
個人的にはF1.8からF2.0に変わることで少し暗くなることが心配していました。
実際に撮り比べると違いは一目瞭然。
もっと早く購入しておくべきでした。
少なくとも自分にとっては値段の差以上の価値を感じています。
よほどお金に困っているのでないのならばSONYSEL50F18FよりもSIGMA50mmF2DGDNを購入することをおすすめします。
見た目での比較
SEL50F18FはSONY純正の単焦点、いわゆる撒き餌レンズと呼ばれるものです。
プラスチッキーな見た目で軽量。
初心者に向けて「単焦点とはこういうものでござい!」というレンズであり、画質・質感よりも値段の安さをアピールポイントとしているレンズです。
一方50mmF2DGDNはIシリーズというレンズそのものの質感にもこだわったレンズであるため、重厚かつ高級感があります。
50mmF2DGDNは質感にこだわった金属ボディのため重量があります。
320グラムはこのF値、F2としてはかなり重いレンズと言えます。
旅先でリュックを背負いながら町並みを撮影すると考えるとこの重量差を気にする人もいるでしょう。
SEL50F18Fで撮影した写真の作例
ここからはそれぞれのレンズで撮影した写真を載せていきます。
カメラはどちらもSONYα7Ⅲ、JEPEG撮って出し。
カメラ内で彩度を上げていますが、設定は両者とも一緒です。
基本的に別の時期に撮影しているのであくまでも参考にしてください。
自分は夜間に撮影するのが好きなのでそういった写真が多めとなります。
まずはSEL50F18Fで撮影した写真から。
風景
風景写真を撮影してみます。
夜景
夜景を撮影してみました
街撮り
50mmF2DGDNで撮影した写真
次に50mmF2DGDNで撮影した写真です。
SEL50F18Fに比べて全体的に歩留まりが高く、ミスショットが少ない。
そしてF値を絞らなくとも隅までしっかり解像度が高く撮れている印象にあります。
風景
夜景
街撮り
SEL50F18Fと50mmF2DGDN、どちらがおすすめか?
50mmF2DGDNならば8.8万円払う価値があると感じた
自分はレンズについて質感なんてものは一切価値を感じません。
求めるのは写り、スペック、頑丈さだけです。
50mmF2DGDNについてはF2という控えめなスペックと重量、そして9万円近い新品価格。
清水の舞台から飛び降りたつもりで買いました。
もともとSEL50F18Fについても不満を感じてはいなかったため、そこまで変わるのかという心配はありましたがやっぱり値段だけの違いはありました。
SEL50F18Fの2.4万円に比べて50mmF2DGDNは8.5万円ほどの実売価格。
7万円近くの価格差がありますが、それでも50mmF2DGDNの方がいい商品であると言えます。
50mmF2DGDNの高い解像度
50mmF2DGDNのボケ方や解像度はやはり値段だけの価値があります。
大きい画面で見ると顕著です。
解像度はSIGMAがはっきりと上であると言えます。
感覚的には50mmF2DGDNでF4まで絞ればSEL50F18FでF8のときぐらいまで隅までピントが合うような印象。
これによってガッツリ撮影するほどではない夜景撮影の際、三脚を持ってこなくてもビル群が撮影できました。
同じ公園から新宿のビル群を撮影しました。
三脚を使って撮影したSEL50F18Fよりも手持ち撮影した50mmF2DGDNの方が主観的にはキレイに撮影できている印象です
(ISOが全く違いますがそれでも50mmF2DGDNの方がいいぐらい)
50mmF2DGDNの写真撮影時の歩留まりの良さ
ピントが合うスピードはSEL50F18Fより50mmF2DGDNの方が圧倒的に上。
これはSEL50F18Fが絶望的にAFが遅いという欠点があるためです。
ストリートスナップにSEL50F18Fを持ち込んだときは3枚撮って2枚ぐらいはピンボケや思った通りに映らない状態でした。
一方で50mmF2DGDNの場合においてはピンボケによる不良写真、いわば写真の歩留まりが圧倒的に少ない。
50mmF2DGDNならば旅先でのスナップなどでボケボケの写真を撮影してしまい、あとでがっかりするという後悔はしないでしょう。。
重さはSIGMAが多少気になるが比較しなければわからないと思う
金属筐体ということもありF値では不利にも関わらず50mmF2DGDNの方が100グラムほど重いです。
α7Ⅲに取り付けたときには重量差が気になりました。
もっともそれはSEL50F18Fと比べてという話。
このレビュー記事を書くため2万歩ほど都内を歩きました。
それでもα7Ⅲと50mmF2DGDNの組み合わせで特に苦痛には感じませんでした。
すぐ慣れたという印象です。
チープな単焦点レンズに比べれば50mmF2DGDNが重いのは当然です。
しかしながら特に気にするほどではないと言えるでしょう。
50mmF2DGDNのF値リングが便利
50mmF2DGDNのF値リングが非常に便利です。
自分はF値を結構頻繁にいじりながら写真を撮影するタイプ。
SEL50F18Fのときは本体のダイヤルを使用していました。
それが50mmF2DGDNの場合リングによって操作できるようになりました。
これは非常に便利であると言えます。
これだけで50mmF2DGDNは他の50mm単焦点レンズに比べてアドバンテージがあると言えるレベルです。
総評:SEL50F18Fと50mmF2DGDNなら値段以外50mmF2DGDNの完勝
「50mmF2DGDNを買わない手はない」というのが自分の印象です。
中古2万円程度で売っているSEL50F18Fはあくまでも初心者が使うもの。
もちろん値段から考えたら写りはいいと思いますが、AFの遅さや解像度は50mmF2DGDNには及びません。
さらに50mmF2DGDNはAF/MFスイッチや絞りダイヤルが付いており、初心者を脱してF値を積極的にいじったり、夜景をMFで撮影したりする場面においてはかなり便利。
見た目もよく、将来的にα7RVなど高画素機になったときにも使える息の長さが魅力に感じます。
50mmF2DGDN、買うべきです。